ヴィエンナム・ドアンパーチャンさん

ヴィエンナム・ドアンパーチャンさん
Profile
氏名:
ヴィエンナム・ドアンパーチャン
(2014年 都市環境科学研究科 都市基盤環境学域修了)
出身地・出身国:
ビエンチャン・ラオス

2016年3月記載原稿

Interview

自己紹介をお願いします

ヴィエンナム・ドアンパーチャンと申します。現在、ラオスのビエンチャンにある公共事業・交通省傘下の公共事業・交通研究所に勤務しております。私は、アジア人材育成基金の奨学金制度の下、首都大学東京で博士号を取得するため、2011年に来日し、2014年に博士課程を修了しました。首都大学東京における私の主な研究テーマは、スマホ探知機の活用による道路表面の状態を探査するというものでした。

Interview

東京における学習の成果としてはどんなものがありますか。東京における生活体験が今のあなた自身の人間形成に何らかの影響を及ぼしたと思いますか。もしそうであれば、どんな影響があったか教えてください

首都大学東京で学んだ3年間、私は自分の目標を達成することができ、多くのことを望み通り行うことができました。 なにより、勉強に励んだおかげで、日本の人々、特に首都大学東京の人々から学び、多くの知識やスキルを身に付けることが出来ました。貴重な体験をすることが出来たと言えます。また、世界の各地で開催された会議に参加する機会が与えられたことも良い経験でした。 次に、日本を探求し、その素晴らしい文化を知ることが出来たことが挙げられます。 あの3年間で、多くの日本の友人およびアジアから来た同僚と友好な関係を築くことができました。今後も、この関係を維持し、強めていくことは間違いありません。 さらに言えることは、私が日本に行く主目的であった博士課程での就学を予定どおり、3年で修了できたことです。 まとめますと、私の日本における生活は、多くの人々からのご支援のおかげで、とても実りある、楽しいものとなりました。東京で生活した3年間は、私の自己形成に何らかの影響を及ぼしたといえます。私は、今、多くの研究活動を経験しつつあり、自信を持って結論を導き出せるようになっています。 さらに、日本にいたとき知り合った友人とのネットワークを通じて世界とのつながりをより深いものとしています。 これらすべてが、私の仕事と人生にとって、とても役に立っていると信じています。

国際会議で論文を発表する様子

国際会議で論文を発表する様子

Interview

首都大学東京での留学生生活で一番思い出として残っていること、あるいは最も興味深いエピソードをご紹介いただけないでしょうか

首都大学東京での研究生時代には、忘れられない出来事をたくさん経験しました。そのうちから、二つの思い出を紹介しましょう。

一つ目は、研究生活も1年以上が経過したころのことでした。ある日突然、教授から、これまでの研究成果をまとめた学術論文を提出するように言われたのです。その論文は、国際会議に提出し、ジャーナルに掲載するためのものということでした。 私にとって初めての学術論文でしたので、私は精魂込めて取り組みましたが、多くは期待しませんでした。私の論文を読んだ人たちからコメントをもらえれば、それが私の研究の進歩・向上に役立つし、次の論文執筆にも役立つに違いない。その時は、ただそんな風に思っていました。ところが、驚いたことに、会議で私の論文は認められただけでなく、最終的に最優秀賞の一つを授与されたのでした。
もう一つは、富士山に2度も登ることが出来たことです。

2013年、台湾にて開催された第10回東アジア交通学会にて国際会議で論文を発表する様子

2013年、台湾にて開催された第10回東アジア交通学会にて
国際会議で論文を発表する様子

Interview

アジア、さらには世界において、あなたの果たすべき役割はどんなものとお考えですか

アジア、さらには世界の人々を繋げ、その関係をさらに密なものとする、そのような役割を果たしたいと考えています。そうすれば、人々の間の友好、理解および協力が促進されるに違いないと思います。 また、何事も責任と倫理を持って取り組むことが私の役割だとも感じています。

Interview

アジア人材育成基金(現 都市外交人材育成基金)修了生と在学生に対して、何かメッセージをお願いします

アジア人材育成基金卒業生の皆様にはご健勝のことと存じます。先般の第一回アジア人材育成基金卒業生同窓会(2015年開催)には出席することが叶わず残念でした。次回は必ず出席したいと思います。そして、そこで、皆様にお会いし、経験を分かち合い、協調・協力関係を育みたいと思います。在学生の皆様こんにちは。皆さまはご自分の研究に専念されていることと思います。そして、よい成果が上がっているものと信じています。皆様さぞかし研究にお忙しいことと思いますが、できる限り外へ出て日本を探求することを忘れないようにしてください。幸運を祈ります。そして、「がんばってください!」

富士山登頂

富士山登頂